2006-01-01から1年間の記事一覧

ヤマドリタケモドキとニガイグチモドキ

ヨーロッパでは美味なきのことして有名な、ヤマドリタケ[Boletus edulis]。フランスやスペイン、イギリスでは「セップ」(イギリスではペニーバンとも)、ドイツではスタインピルツ、イタリアではポルチーニと呼ばれ、夏から秋にかけて市場に並んでいます…

キヒダタケ

このところ、いろいろ写真がたまっているので、少し更新の頻度をあげてみました。 本日のきのこは、キヒダタケ[Phylloporus bellus]。 雨続きのため、だいぶ壊れています。でも、傘は乾燥してひび割れていたりして↓。 このきのこ、名前の通り、黄色いヒダ…

夏向け野菜スープ

梅雨が長引いています。九州から日本海側でも、長野でも、大雨があったり、困った天気が続いています。 本日のきのこは、ツノマタタケ[Guepinia spathularia]。原色系の小さなかわいいきのこです。 この写真は「写真を表示」を選ぶと、少し大きくできます…

ハナオチバタケ

きのこには色々なものがあります。ぷよぷよしたもの、とてもごつごつして堅いもの。繊維質のもの。 ハナオチバタケ[Marasmius pulcherripes]は、柄が細くて、ちょっと針金のような感じ。 鮮やかな原色に近いピンクや淡いピンク色から、ぼおっとしたうす茶…

タイ料理

私のきのこ採りテリトリーの一つ、秩父に行って来ました。 秩父は、そんなにきのこ環境がよいところではありませんが、町の感じがよく、人の感じもよいところ。 西武秩父駅から秩父鉄道お花茶屋に向かう途中に「スワンナー・キッチン」というタイ料理屋さん…

キツネタケ

イタチタケ、ムジナタケ、ムササビタケなど、動物の名前がついたきのこはいろいろあります。 今日のきのこはキツネタケ[Laccaria laccata]。 写真はもうすこし大きく表示できます。 植木鉢なんかにも生えることがあります。撮影は6月半ば、川越で。 キツ…

ウラグロニガイグチ

イグチの仲間が、いろいろ姿を見せ始めました。 イグチ=猪口。きのこの多くは、傘の裏がヒダですが、イグチの仲間はアナアナのスポンジ状。これがイノシシの鼻/口みたいだということで「イグチ」だそうです。 そんなわけで、今日はウラグロニガイグチ[Tyl…

オオホウライタケ

写真を撮りはじめると、小さなきのこを観察するのが、前よりももっと楽しくなりました。 オオホウライタケ[Marasmius maximus]は、ハリガネオチバタケとかハナオチバタケなど、小さなきのこが多い仲間に属しています。 その中では、大きなきのこ。 でも、…

サケツバタケ

梅雨時には、たくさんのきのこが生えます。キクラゲのように木に生えるものから、地面に生えるものまで。 私のこれまでの経験では、サケツバタケ[Stropharia rugosoannulata]は、梅雨より少し前くらいから梅雨入りの頃によく見られるきのこ。 美しいですね…

イッポンシメジの仲間

いっぽんしめじの仲間[RhodophyllusあるいはEntoloma]のきのこには、毒のものが多いです。 クサウラベニタケ、イッポンシメジなど。成長すると、ヒダがピンクになって、ちょっと傘もヌメっとして、何となく「食べたい」という感じではなくなるのですが、小…

私、潜るわ。

珍しいキノコ舞踊団を主催する伊藤千枝さんの新作ソロ公演「私、潜るわ。」が三軒茶屋の「シアタートラム」で上演されます。 詳しいことは、珍しいキノコ舞踏団へ。 これは「文芸」ではありませんが、ご容赦を。 さて、今日のきのこは、チャダイゴケの仲間。…

シロキクラゲをデザートに

梅雨の真っ盛り、たくさんのきのこが顔を出しています。 写真は、週末に少し歩いた埼玉の林で見つけたシロキクラゲ[Tremella fuciformis]。 乾燥品が出回っていますが、乾燥品は、少しだけ黄色がかっていることが多いです。天然のシロキクラゲは、透き通っ…

リスボン包囲の記録

ジョゼ・サラマーゴによる『リスボン包囲の記録』という小説があります。 主人公(?)の校正者が、たとえばニーチェの「God is dead」を「God is not dead」に修正したりと、興味深い内容。 さて、本日のきのこは、オニグルミの木に生えたサルノコシカケの…

都会のきのこ観察

yakamochiさんという方から、バトンを向けられました。何と名誉なことでしょう。 恥ずかしながら、このバトンがなんなのかわかっていない私。 でも、せっかくだから、今回はそのことを意識して、都会のきのこ観察、いつも以上に力を入れて書いてみます。 今…

小さきものたち (4)

本日もまた、小さなきのこ。5月半ば、都内の公園で撮影したアミスギタケ[Polyporus arcularius]です。 傘の径が2センチくらい、でした。 あまりうまく撮れている写真ではありませんが、傘の裏がヒダではなく「アミアミ」なのが確認はできるかと思います…

小さきものたち (3)

5月からの梅雨。色々なきのこが顔を出しているようです。 ある本によると、8月20日を軸に、その前後同じインターバルで同じ種類のきのこが生えることがけっこう多いのだとか。 さて、今日のきのこは名前不明。 しらべもせずに、Entoloma の仲間か、Maras…

小さきものたち (2)

小さなきのこの二つめは、ザラエノヒトヨタケ[Coprinus lagopus]。これも「たぶん」、です。 先日紹介した、ヒメヒガサヒトヨタケの近くに出ていました。 傘の径が2センチくらい、でしょうか。 最近、視力が落ちたので、このくらいのきのこは、ずいぶん注…

小さきものたち

季節はずれの梅雨。東京都内の公園では、柄と傘をもつ小さなきのこたちがどんどん顔を出しています。 小さなきのこたちの同定には、顕微鏡や試薬が必要なのですが、もう20年来、そんなことができる環境にありません。 ですから、これから紹介するものの識…

ハルシメジ

しばらく前に、紹介すると言っていた、ハルシメジ(シメジモドキ)[Rhodophyllus clypeatus]。 前回紹介したナラタケと同じように、ハルシメジも、複数の種類に分かれる可能性があるきのこです。 このハルシメジは、梅の樹下に生える、大きめのタイプ。撮…

ならたけ

友人の案内で、文京区にある東大キャンパス内を散策してきました。 カンゾウタケでもあるかな、と思ったのですが、発見したのはナラタケ[Armillaria mellea]。 昔からおいしい茸だけれど、消化に悪いから食べ過ぎないよう言われてきたきのこです。 でも、…

群馬のお酒

GWは、飯能から秩父をぶらぶらしてすごしました。 秩父は「しばざくら」のために、だーい混雑で、げんなりでした。 でも、飯能のそばの梅の樹下に、ハルシメジを見つけて、にんまり。といっても、小さなうじがたくさん入っていて、写真を撮るだけにしまし…

山を登るアミガサタケ

そろそろ関東周辺では、アミガサタケ関係各種は、おしまいに近づきつつあります。 生える場所も少しずつ山を登っているようです。写真は、4月30日、標高600メートルくらいのところで拾った、「ちゃあみがさたけ」[Morchella esculenta var. umbrina]…

キクラゲ

少し前に書きましたが、4月中旬の雨で、キクラゲ[Auricularia auricula]が一斉に出ました。日本では、乾燥品が売っていますが、きのことしては不思議なかたちです。 英語では、「Jew's ear」と言います。ユダヤ人の耳に似ているからとか、ユダが葬られたあ…

チキンカレーもどき

きのこの世界では、「やまどりたけもどき」とか、「たまごてんぐたけもどき」、「たまごたけもどき」、はては「たまねぎもどき」など、「もどき」が盛りだくさん。 今日はきのこ写真はお休みして、チキンカレーもどきのお話です。家に帰ってみると、連れが具…

春の雨

東京周辺では、このところの雨続きで、色々なきのこが生えはじめました。 きくらげ、たまきくらげ、あしぼそあみがさたけ、あしながいたちたけ、など。少しずつ、紹介していきます。 あみがさたけ系では、トガリアミガサタケのシーズンがほぼ終わり、かなり…

ふたご

4月だというのに、この2日は妙に寒く、まるで冬に戻ったようですが、東京都心部のトガリアミガサタケ[Morchella conica]の季節はほぼ終わりのようです。 昨年は、トガリアミガサタケとかチャアミガサタケとかアミガサタケとかあまり区別せずに紹介しまし…

椿

「桜の樹の下には屍体が埋まっている」。梶井基次郎でしたでしょうか。 「椿の樹の下にはツバキキンカクチャワンタケが生えている」。ちょっと、苦しいですね。 というわけで、今日のきのこは、知る人ぞ知る、ツバキキンカクチャワンタケ[Ciborinia camelli…

トリュフ

パリ、パンテオンの裏に、市場で有名なムフタール通りという通りがあります。観光客も多いのですが、美しく並んだ野菜や果物、そして季節にならぶ山のようなジロールやセップは圧巻。 そのムフタール通りからちょっと入った横道に、La Truffiereという、キノ…

Quoth the raven

ちょっときのこは一休みして、本日はカラス。鴉と書くと、なにやら謎のような賢そうな、そのカラス。 木の穴に潜む芋虫を小枝で釣り、水道の蛇口を回し、堅いクルミの殻を車を道具に割り・・・そう。 つまり賢いカラス。 ちょいと「我思う故に我有り」みたい…

怪しい雲行き

本日のきのこは、ヒメカタショウロ[Scleroderma areolatum]。昨年秋、東京都下の公園にて撮影。 このところ、写真の表示幅を調整せず、ブラウザによってははみ出しまくりですみません。写真、被写界深度不足で、そのため、まるで曇ったガラス越しにきのこ…