ウラグロニガイグチ
イグチの仲間が、いろいろ姿を見せ始めました。
イグチ=猪口。きのこの多くは、傘の裏がヒダですが、イグチの仲間はアナアナのスポンジ状。これがイノシシの鼻/口みたいだということで「イグチ」だそうです。
そんなわけで、今日はウラグロニガイグチ[Tylopilus eximius]。
「ニガイグチ」という名前はついていますが、苦くはないです。分類上、「ニガイグチ」[Tylopillus]の仲間だから「ニガイグチ」っていうだけ。
見かけが黒っぽくて何となく食欲がわかないけれど、実は優秀な食菌・・・・・・と言われていたのですが、最近、人によって激しい中毒を起こすことが判明しています。
ですので、食さない方がいいきのこ。学研『日本の毒きのこ』にも掲載されています。
さて、久しぶりに社会ネタ。
このところ、北朝鮮のミサイル騒ぎで大手のメディアは賑わっています。ときに、感情論が先走りながら。
冷静に見ると、北朝鮮は超弱小国家。だから騒げるという点があるように思えます。
敵対する弱小国家やその元首を悪魔のように見せて騒ぐ、というのは、これまでにもよくあったお話。元首が独裁者のときも、そうじゃないときも。
サダム・フセインだって、結局、大量破壊兵器もない弱小体制だったのを、「きのこ雲がアメリカの上にたちのぼってからでは遅い」とか叫んでいたわけですし。
「日本が危険に晒されている」というのも勇ましいけれど、それは、「日本に暮らす人々が危険だ、だから私たちは・・・いう対処をする」と言うのとだいぶ違うような。
アスベストだとか、六ヶ所村の放射能排出だとか、たくさんの自殺者だとか、医療費だとか、そういうところでも、日本に暮らしている人々にやさしい政策を、今さわいでいる政治家やメディアが提唱していたら、もちょっと今回のことも信用もできるけど。
そうじゃないのに、こんなときだけ騒がれると、かえって「トクしたのは誰?」みたいな説明が、みょうに説得力をもちます。
たしかに、今テレビにでてる安部晋三さんは、むかし身近にいた、人が死ぬとはりきって生き生きするカトリックのシスターみたいに高揚してる感じがします。
さて、「ウラグロ」というくらいだから、ウラが黒いのだろう、見せてみよ。
というわけで、ウラです。
若いのに、黒っぽいですね。これが「ウラグロ」のゆらい。