アミガサタケ



アミガサタケ[Morchella esculenta (L.: Fr.)]には、いくつかのバリエーションとオオアミガサタケとかガリアミガサタケなどの、マニア以外には区別する必要のない仲間たちがあります。


春に生える貴重なきのこ。東京都内の公園などでは、大体、トイレの裏や横に、3月末から4月半ばまで生えます。こんな感じ↓





美しいでしょ。でも、以前、友人の子供とこのきのこを採りに行ったとき、その子供が想像するきのこと大きく異なったかたちだったため、その子は「こんなのきのこじゃない」とずいぶんグズっていました。


フランスではとても人気があり、乾燥アミガサタケがかなりの値段で売っています。バルセロナのサン・ジュセッペ市場でも、かなりの高値で売っています(カタロニア人はきのこ好きで、Bolets de Catalunyaというカード式きのこ図鑑を毎年1セット(50種50カード)ずつ出版しており、もう23巻まで出ています)。


一番美味しい食べ方は、乾燥させたものを水で戻して、細かく切って、タマネギとバターで炒め、塩・胡椒をしてパンの上に乗せて食べるというものですが、ちゃんとしたパンじゃなくてはいけません。


日本であうパンを見つけるのは、案外難しい。たとえば、秩父の「くろうさぎ」のパンや、京都郊外の「アルペンローゼ」の小麦全粒粉ベースのパンなどは比較的よくあいます。


とはいえ、トイレの横に生えるんじゃ、あんまり食べる気しないですね(ミョウガも、トイレの横に生えますが)。


でも、今年は、このきのこが生えると、昨年の4月、ちょうどこの時期アミガサタケを採っていたときに起きた「ファルージャ虐殺」を思い出してしまい、心落ち着かなくなってしまいます。