イヌセンボンタケ



一つ一つは、とても小さいきのこのイヌセンボンタケ[Coprinus disseminatus]。


6月半ば、秩父の沢沿いの倒木にびっしりと生えていました。写真は、その一部。





写真を撮っているときに通りかかった子どもと引率の大人のグループ。大人の一人が、「食べられるんですか?」と訊ねました。


仮に毒じゃなかったとしても、こんな小さいきのこ食べるかどうか考えるか? フツー! と思いはしましたが、一方で、なるほど、そういうものかと妙に感動しました。


さっとゆでて大葉で包み、わさび醤油でいただく? とか。あんまり意味なさそう。図鑑には、「食」とも「毒」とも書いていないので、食べない方がいいでしょうし。


若いうちは真っ白で、倒木一面に生えているところは、雪のようでもありますが、学名のdisseminatusは、「精液をまき散らす」(デリダ流の散種!)という意味だと思います(まったく間違っているかも知れません)。


ぱーっと雪のようなものが、精液をまきちらしたように見えたからかしら?


次第に料理から離れてきたところで、少し育ったきのこの写真を一つ。





これもまた、美しいですね。やっぱり食指はそそりませんが。