ツルタケ
ツルタケ[Amanita vaginata]は、割とどこにでもあるきのこです。テングタケ[Amanita]の仲間で、柄の根元に立派なツボがありますが、ツバはありません。柄は少しささくれだった感じで、傘の周囲には、放射状の溝のようなものがあります。
いちおう「食」なのですが、実は食べたことがありません。何となく、この手のきのこを活用する料理のイメージがわかないため、です。
なお、生食すると中毒するそうです。
写真のツルタケは、2004年11月20日、文京区の小石川植物園の、よく手入れされた松林の松の木の根に、一本だけぽつん、と生えていました。10年近く前、同じ小石川植物園のすずかけの木の林に、大型のツルタケが数本生えていたこともあります。
よこから撮ったものは、こんなかんじです。
上で説明した「傘の放射状の溝のようなもの」がびみょーに見えると思います。
ところで、学名のvaginaは、女性器のことでしょうか。何となく、そんな感じですが、手元にラテン語辞書がないので、確認できません。
12月はクリスマス、ということで連想すると、聖母マリアが処女懐胎をしたというのは、ギリシャ語からラテン語(だったかな)に聖書を翻訳するときの、大元の誤訳だったという説があるそうです。単に、「未婚で子供を作る」という程度の意味だったものが、処女懐胎となった、とか。