ホンシメジ



 秋きぬと 目にはさやかに 見えねども
 風のおとにぞ 驚かれぬる
 敏行


昨日8日は、関東で30度近くまで気温があがったそうですが、風は秋。


夏のきのこ紹介を続けてきましたが、季節感を失わないように、すこし秋のきのこを紹介します。秋たけなわの幻の名菌といえば、もちろん、ホンシメジ[Lyophyllum shimeji]。


黒っぽい傘のクロフと薄い傘のシロフとがあり、格は前者が上。そのホンシメジを今年はたくさんいただきました。その写真↓





爽やかな白い柄に霜降りの入った焦げ茶色の傘、そして全体のバランスの妙。和の巧を感ずる逸品です。


ふつう、ホンシメジはシメジご飯にしたり、お吸い物にしたり、ホイル焼きにしたりするのですが、ここでいただいたホンシメジは上品にお茶などをたて、一首したためながら楽しむタイプ。


そこで


 秋きぬと 目にはさやかに 見えねども
 ほんしめじにぞ 驚かれぬる
 鈍行


ところで、本当のホンシメジは、長らく人工栽培ができないものとされてきましたが、最近の遺伝子工学技術の発達等により、人工栽培が始まったようです。


気持ちは、ビミョーから否定的。


そうそう、お店に出回っている「ホンシメジ」は「ブナシメジ」の栽培品で、ここで紹介したホンシメジとは違います。