カニの季節

カニノツメ、ちょっと卑猥



巷でカニを食うごとく、わがブログにはカニノツメ(ポオル・ヴェルレエヌ)。


巷では、カニが美味しい季節になっています。


ちょっとちがいますが、カニノツメ[Linderia bicolumnata (Lloyd) Cunn.]は、スッポタケとかキヌガサタケなどと近い仲間。最初ブヨブヨした玉子があって、そこから、ニョキニョキと出てくるキノコの柄と先っぽ。先っぽには臭いどろどろしたもの(グレバ)がついています。


写真がわかりにくい? では、少し成長した、大きいヤツ。





特に右後ろの大きなヤツは、ホンマに、「蟹の爪」という感じですねぇ・・・・・・それで、左側に二つ(一つはちょっと落ち葉に隠れている)ある白いやつが、ブヨブヨした玉子で、ここから蟹さんの爪がご登場、というわけです。


東京都内の公園(神代植物公園とか)で比較的よく見かけます。写真は、2004年11月3日、東大付属の小石川植物園で撮影したもの。


行列して、生えていました。


このカニノツメは、越前ガニのツメのようには、食べることができません。ちなみに、キヌガサタケとかスッポンタケの柄の部分は、中華料理で重宝される食材です。先っぽのグレバを洗い流して、茹でて乾燥させたものを使うようです。


自分で料理して、また東京は池袋の東武百貨店の上にある多少高級っぽい中国料理店でも、食べたことがあります。そのものに味はなく、少しこってり目にとろみを付けて青梗菜と煮込むと美味(カニノツメじゃなくてキヌガサタケの話です、念のため)。


そういえば、ヴェルレエヌの詩は、


巷に雨の降るごとく、我が心にも涙ふる


でした(ランボオの「巷にはしめやかに雨の降る」という言葉がついていたっけ)。


カニノツメとはあまり関係がありませんでしたね。