カキシメジ(?)
きのこ図鑑を見ると、よく、日本ではぬめりのあるきのこが好まれると書いてあります。
スーパーで買えるものの中では、ナメコが代表ですね。ほかにエノキタケもちょっとぬめりがあります。あと、ハナイグチ(長野ではジコボウとか言われてるもの・北海道では落葉松林に生えるのでただ「ラクヨウ」と呼んでいるようです)。
前回に次いで、今回もヌラリヒョン系。場所的にもカキシメジ[Tricholoma usutale]だと思うのですが、でもカキシメジはどんな図鑑を見ても「秋」と書いてあります。
撮ったのは、7月7日。ちょっと、ヘン。
雨のあとだから、表面がぬらぬらぬらり。おいしそうですか?
こちらの写真はもっとぬらりが見える一枚。
さて、肝心のお味は、ですが、
毒です。「頭痛を伴った、嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸系の中毒を起こす」そうです。
ここから教訓:ぬらりきのこには毒がある。
でも、この教訓は、嘘です。ナメコも、ハナイグチも、ムラサキアブラシメジモドキも、食べられます。
そこでちゃんとした教訓:「きれいな花にはとげがある」「縦に避ければ食べられる」「紫色のきのこに毒はない」といった「キャッチフレーズで覚える毒きのこの見分け方」は、全部、正しくない。
30年前くらいには、「イグチの仲間で毒きのこはない」とか言われていたことがありました。まったく事実ではありませんでした。
その頃、すでにそれより前の迷信「縦に避けるきのこは食べられる」「色が地味なきのこは食べられる」などは「信じてはいけない」と言われていました。
「今度のは大丈夫だよ」というのをきのこに関して信じると危険、ということでしょう。